本「体育館の殺人」(青崎有吾)
なんと平成生まれの大学生の書いた作品である。 そして結構楽しめた。個人的に学園ものの本格ミステリには甘い点数をつけてしまうというところはあるけれども。
そう、法月綸太郎の「密閉教室」や有栖川有栖の江神シリーズは大好きである。
この作品、第22回鮎川哲也賞受賞作である。 ハードカバー版では後ろに選者の評が載っている。審査員は芦辺拓、北村薫、辻真先である。 受賞作ということは、他の作品を押しのけて受賞したということだが、各審査員の評を読んでいるとぶっちぎりの1位ではないようである。
荒削りである、論理が甘い、というようなことが指摘されている
たしかにちょっと荒いなと思う部分はあるのだが、ま、その小説内の話しだし別にいいじゃん、と思ってしまう。 そんなこと言い出したらアラのない小説なんてないんじゃね?
綾辻行人の館シリーズを模しているタイトルも評の中では指摘されていたが、ま、それもね。確かに綾辻行人の館シリーズは新本格ミステリの代表であり名作なのだがそこまで目くじら立てなくても・・・。ちょっと「老害」という言葉が浮かんでしまった。
次は、青崎氏の「水族館の殺人」を読もうかな。
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