本「貴族探偵対女探偵」(麻耶雄嵩)

前作「貴族探偵」が抜群に面白かったので、続編も読むことにした。 いい。こっちのほうがいいかな。こちらも短編集だが、最後の編は絶妙だった。 貴族探偵対女探偵作者: 麻耶雄嵩出版社/メーカー: 集英社発売日: 2013/10/25メディア: 単行本この商品を含むブ…

本「貴族探偵」(麻耶雄嵩)

本を手にとった時、あれ?これ前に読んだかな?と思ったがそれは、筒井康隆の「富豪刑事」だった。富豪の刑事。貴族の探偵。似てるじゃないか。 そしてこの「貴族探偵」。短編集である。 いやー、面白かった。設定が斬新すぎる。 さすが麻耶さん。発想が斜め…

本「カシュガルの追憶」(島田荘司)

久しぶりの島荘。しかも御手洗シリーズ。 先入観なしに手にとった。 まぁまぁよかった。 ミステリかなと思ったらミステリじゃないけど。 島荘節というか、読みやすくていい雰囲気のこの感じ。 ただ左寄りというか思想的なものが入っているように見えるのが残…

本「体育館の殺人」(青崎有吾)

なんと平成生まれの大学生の書いた作品である。 そして結構楽しめた。個人的に学園ものの本格ミステリには甘い点数をつけてしまうというところはあるけれども。 そう、法月綸太郎の「密閉教室」や有栖川有栖の江神シリーズは大好きである。 この作品、第22回…

本「『クロック城』殺人事件」(北山猛邦)

メフィスト賞ということで眉に唾をつけながら読んだが、まあまあ面白かった。 十一人委員会とか<SEEM>とか、設定が厨二っぽいというか、そういうところはあるし、トンデモっぽい内容もでてくるんだけど、ある意味本格かなというところ。 他の著作も読んで…

本「SQL実践入門」

僕はSQLはあまり得意ではないので、復習がてら読んでみた。 これはいい。 業務で何年もSQLを書いてきて、いろんな壁にぶつかった人が読むと、すーっと頭に入ってくる。 SQLにもそういう格言がいくつかありますが、その中の一つに「条件分岐をWHERE句で行うの…

本「<映>アムリタ」(野崎まど)

野崎まどさんの著作では「死なない生徒殺人事件」が面白かったので、他の作品も読みたいと思い読んでみた。 これは・・・。なんか違うなぁ。 あまり面白くなかった。他の作品も読んでみよう。 [映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)作者: 野崎まど,森…

本「火星の人」(アンディ・ウィアー)

映画館では「オデッセイ」の予告が流れている。マット・デイモンが主演だ(なんで邦題は「オデッセイ」なんだろう) www.foxmovies-jp.com これはベストセラーSF小説「火星の人」が映画化されたものだ。面白そうなので、原作を読んでみた。#rebuildfm で紹介…

本「Nのために」(湊かなえ)

図書館から予約していた『Nのために』(湊かなえ)が貸出可能になったとの連絡が。まだ「絡新婦の理」の読書中(再読中)だが、「Nのために」を先に読まないと。— Kizashi (@kizashi1122) 2015, 8月 3 「Nのために」(湊かなえ)読書中。いつもの湊かなえパ…

本「陰摩羅鬼の瑕」(京極夏彦)

だいぶ前に読み始め、だいぶ前に読み終わった。再読だ。 精神の病んでいるときには再読に限る。 一度読んでいたので結末はわかっていたのだが、細かい部分は忘れていたので、ある意味新鮮に読めた。でてくる登場人物のキャラが立っているのが京極シリーズだ…

本「不透明な時代を見抜く「統計思考力」」(神永 正博)

これも「さて英語の勉強をするぞ!」と思ったが、図書館で予約していたため先に読むことになった本であり、同じく統計モノである。 同系列の本を読むと理解は深まりやすいが、いかんせんこちらも流し読みで飛ばし読みのため、ふーんという感じだ。この2冊は…

本「統計学が最強の学問である」(西内 啓)

「さて英語の勉強をするぞ!」と思ったが、図書館で予約していたため先に読むことになった本。 気持ちは英語の勉強のほうにいっているので、流し読みかつ飛ばし読みでささっと目を通す程度にしか読んでいません・・・。数値・数式も理解して呼んでません。 …

本「社会人英語部の衝撃」(清涼院流水)

清涼院流水。 彼は英語の教材の専門家ではない。京大ミス研出身のミステリー作家だ。大学時代「コズミック」や「ジョーカー」を読んだことを覚えている。京極夏彦の京極堂シリーズなみの分厚さだ。ジャンルとしてはバカミスかも知れないのだが、ぼくは結構好…

本「毒殺者」(折原一)

とある知人に勧められ手にとった。 折原一と言えば叙述トリックの名手である。過去に数冊、いや1冊読んだことがある。タイトルは忘れた。倒錯のロンドとかそんなのだったと思う。 話の展開は良かった。グイグイ引き込まれるし、中盤の軽い叙述トリックも「ま…

本「伊藤博文邸の怪事件」(岡田秀文)

前作の「伊藤博文邸の怪事件」も読んでみようかな。 と、前回のエントリで書いたが早速読んでしまった。 あまりすっきりとはしないが、まんまと騙された。 特に僕のように「黒龍荘の惨劇」からさかのぼった人は騙されやすいパターンだと思う。 前回も書いた…

本「黒龍荘の惨劇」(岡田秀文)

タイムリーにも、ホーム|日本推理作家協会 にあるように、第68回日本推理作家協会賞候補作に挙げられた作品だ。 ミステリー小説には、「ミステリー」部分と「小説」部分があると思う。「ミステリー」は謎解きに関わる部分。謎のおもしろさ、伏線のうまさ、…

本「五色沼黄緑館藍紫館多重殺人」(倉阪鬼一郎)

もう感想が、 本「四神金赤館銀青館不可能殺人」(倉阪鬼一郎) - kizashi1122's blog と、まったく一緒。 作者乙! といったところか。高校生、大学生には受けるのかもしれない。 このテの作品を楽しむにはもう歳を取り過ぎた。 もうこの人の作品は読まない…

本「殺人鬼フジコの衝動」(真梨幸子)

まず。文庫版の裏表紙の (略)最後の一行を読んだ時、あなたは著者が仕掛けたたくらみに戦慄し、その哀しみに慟哭する・・・・・! これは誇大広告と言っていいだろう。 「イニシエーション・ラブ」(乾くるみ)のようなうまさがあるわけではない。 しかし…

本「チェーン・ポイズン」(本多孝好)

この本は、 ラストのどんでん返しがスゴイ小説 - NAVER まとめ を見て手にとった。ここにある本は半分以上読んでいるがこの本は知らなかった。作者も知らない。 結論は「おもしろかった」。 文庫版の背表紙を引用する。 本当に死ぬ気なら、一年待ちませんか…

本「屍の命題」(門前典之)

読もうと思ったきっかけは 読まなきゃ損!おバカなミステリー小説5選(バカミス) - NAVER まとめ だったと思う。最初からバカミスだという知識がありつつ読み始めたわけだが、なかなかどうして本格してる。特に解決編までは、いわゆる「閉ざされた山荘もの…

本「ウサギの乱」(霞流一)

登場人物が頭のなかでうまく描けず、モヤモヤしたまま読み続け、なんかよくわからないまま終わった。自分の中で途中で緊張感が切れてしまった。 文章は軽快だっただけにちょっともったいない。 ウサギの乱 (講談社ノベルス)作者: 霞流一出版社/メーカー: 講…

本「連続殺人鬼カエル男」(中山七里)

どこかで「どんでん返し」系にあがっていたので読んでみた。 人をバカにしたようなタイトルとポップな(?)な表紙からトンデモ系バカミスをイメージしてたのだが・・・違った。 文体も割りと固くて全体的に話が思いし陰鬱である。目を背けたくなるような性…

本「白ゆき姫殺人事件」(湊かなえ)

図書館で予約したのが去年の8月。予約の待ち行列が90人近くだった。 そして今月ようやく貸出可能の連絡がきた。 この「白ゆき姫殺人事件」も、もう映画化してしまった後だけど、面白そうだったので読んでみた。 面白い。間違いない。 うまい。 女性の嫌な内…

本「四神金赤館銀青館不可能殺人」(倉阪鬼一郎)

ここで取り上げられていたので読んでみた。並んでいる作品は読んだ物が多くそれも確かにいい作品が多かったので、この並びで取り上げられているんだと大丈夫だろうと思った。 ただバカミスというコメントもある。 読んでみた。 持って回ったような言い回しが…

本「リスクが多すぎる」(ボブ バーガー)

斬首モノのミステリーが続いたのでドロドロしたものではなくさっぱりしたものが読みたかった。その意味ではこの本はよかった。 が、ストーリーはいまひとつ。 アメリカの軽めのアクション&サスペンス映画みたいな感じで、感想が何も残らない。ふーん、って…

本「黒と愛」(飛鳥部勝則)

図らずも斬首モノが続いてしまった。 実はこの後「遠見事件」(詠坂雄二)を読もうと思っていたが、もう斬首モノには食傷気味なので、次はさっぱりしたものを読みたい。 それはさておき、これも長かった。それにエグい。気持ち悪い描写が多い。そして進まな…

本「首無の如き祟るもの」(三津田信三)

辛かった。 いろいろと。 自分自身読者としてコンディションがよくなかったので、登場人物も多いし、建物・建造物がたくさんでてくるわりには位置関係を示した図もない(私が読んだのはハードカバー)。 ざっと流して読もうとしたが長かった。 二転三転する…

本「ラミア虐殺」(飛鳥部勝則)

いやあもう最高。大好き、こういうの。 ハードボイルドタッチの作風(最初だけか?)なんだけど、びっくりするほど読みやすい。 「本格推理小説」といってしまうのはちょっと気が引けるが、よくよく考えるとちゃんと本格してる(細かいことはいえないけど) …

本「さよなら神様」

あの「神様ゲーム」の衝撃を味わうべく、続きもののこの本を読んだ。 短編だからというのはあるんだろうけど、「あの」衝撃は得られなかった。 短編とは言え、全編とおした仕掛けもあり、読み応えはある。 他のレビューを見ると「後味悪い」というような内容…

本「死なない生徒殺人事件」(野崎まど)

面白かった。 これはライトノベルなの? ライトノベルって何? 普通に小説でいいんでない? 文体も読みやすいし、登場人物も少ないし、結末も面白い。誰もが予想できない結末。 こういうのたくさん読みたい気分。 「天名」という登場人物が出てくるのだが、…