本「堕天使拷問刑」(飛鳥部勝則)

賛否両論あるみたいだが、僕は楽しめた。 まじめな本格ミステリー好きはあまり楽しめないかもしれない。

ある程度、バカミスを許容できる人ならOKだろう。

主人公が理不尽なイジメあうシーンもあるが、そこまでイヤなかんじでもない。 むしろ話の特殊性に引き込まれてしまう。ひさしぶりに寝る暇を惜しんだ。

まるで横溝正史のようなミステリでもあり、オカルトミステリでもあり、青春ミステリでもある。

結末もいろんな意味で意外であり、そこも楽しめる人は楽しめる。

次は「殉教カテリナ車輪」かな。

堕天使拷問刑 (ハヤカワ・ミステリワールド)

堕天使拷問刑 (ハヤカワ・ミステリワールド)

本「すべての美人は名探偵である」(鯨統一郎)

先日読んだ桜川東子シリーズの長編である。 残念ながらヤクドシトリオはでてこない。

うーん。おもしろいんだけど長編はしんどいなあ。 そもそも謎の粒度が短編向きだと思う。

やっぱり鯨統一郎先生は短編が真骨頂だ。

蛇足だが、この本の中に「ちゃんとした日本語を使いなさい」と日本語を訂正するシーンがある。 にも関わらず地の文で「憮然と」の表現を本来の意味ではない表現で使っていたような気がするけど、あれはわざとなのか・・・。 言葉なので人口に膾炙したほうの使いみちが正解だということなのかもしれないけど。

すべての美人は名探偵である (光文社文庫)

すべての美人は名探偵である (光文社文庫)

本「今宵、バーで謎解きを」(鯨統一郎)

再読である。

桜川東子シリーズの第三弾。 ヤクドシトリオの3人の昭和あるあるが懐かしくも面白い。 お酒の解説については、僕は下戸なのでよくわからないけど。

もっとも大事なのはミステリの謎解き部分も小気味良く、短編としてのクオリティが高いということ。

このシリーズは読み続けるぞっと。

今宵、バーで謎解きを (光文社文庫)

今宵、バーで謎解きを (光文社文庫)

本「よくわかる人工知能」(清水亮)

最近、機械学習なんかも勉強しているのだが、数学の知識(素養)もないので機械学習関連でわかりやすい入門書的なものを探していて手に取った。

結論から言うと、機械学習の解説書・入門書ではなく、対談集だった。

ただ勉強している中で、「専門家って機械学習の未来について実際のところどう考えているのだろうか?」という思いはあったので、内容的にはビタっとハマった。 著者も対談相手も基本的には人工知能礼賛派なのでものすごく人工知能が人間にとって変わることについても肯定的なトーンなのだけど、そんな中で慶應義塾大学理工学部准教授の満倉靖恵氏との対談が印象的だった。満倉氏もディープラーニングの現在の成果については否定していなかったものの、「ディープラーニングが嫌い、気持ち悪い」と言及している点は面白い。

確かにNNは結果は出たとしても、過程が人が見てもよくわからんのだよな。

ということで面白かったのは面白かったのだけど、初版だからなのか気持ち悪い日本語も散見された。 見出しになっているところでは「人工知能研究はゲームのルールが変わった」という表現。「人工知能研究で」とするか「ルールを変えた」とするなら日本語として成立してると思うんだけど。

まあそんなことは枝葉末節ですね。

GWに映画を8本みた

古いものから比較的新しいものまで。 Amazon Prime さまさまです。

8本も見ると出演する俳優がかぶったり、テーマとは言わないまでもネタがかぶったりしてしまうところがおもしろい。

ロード・オブ・ウォー

事実に基づいた武器商人ユーリの話。 ニコラス・ケイジ(ユーリ)が主演だと話がぎゅっと締まるのでいい。

ユーリを狙う捜査官はイーサン・ホークイーサン・ホークってことはもしかして監督は・・・? やはりアンドリュー・ニコル

最後はいい意味で「やっぱりそうだよね」となるのがなんとも。

ザ・ファーム

1993年のトム・クルーズ主演の映画。 しかもアクションじゃない映画(トム・クルーズが走るシーンはあるけど)

トム・クルーズ演じるミッチは警察官でも軍人でもスパイでもない。 ハーバード法学部を卒業したてのエリートだ。そんな引く手あまたのミッチはブラックな法律事務所に就職してしまう。

ただのブラックではない。人を殺っちゃってるレベルのブラック。

「俺殺されるのは嫌だけど、でもこんなところ辞めたいし・・・今辞めたら殺されるし・・・」

という状況で、ミッチがある知恵が思いつく。

と、まあそんな話。 ミッチの奥さん役の人は可愛くないし、ジーン・ハックマンは安定感あるし、エド・ハリスはなんか怖いし、結構面白い映画。

フライト・ゲーム

フライト・プラン」ではない。 「フライト・プラン」より面白い。

リーアム・ニーソンが主役。飛行機内でおこる殺人予告(誘拐ではない) 乗客?客室乗務員? 誰が犯人なのか?

ある意味、こいつかよ!という結末なのだが、ある意味、アンフェアとも言える。

観る価値はありますよ。

キャビン

いやあ今回GWで観た8本の映画の中では一番衝撃的な映画だった。

マイティ・ソーで有名なクリス・ヘムズワースが主人公。 いや主人公ではないのか? まあいい、クリス・ヘムズワースを含む5人の大学生が森のなかにある小屋(原題は The Cabin in the Woods)に遊びに来たのだが、そこで数々の不吉な、不可解な現象に出くわす、、、のだが、その現象は実は管制室側によって操作されていた。え? それってオチじゃないの?と思うかもしれないがそもそもこの映画はその管制室から始まるのだ。

で、本当のオチは・・・理性的な論理的なオチは期待しなくていい。 むしろその真逆でどこまでいくのかを楽しんでほしい。

オチに近いところを言うと、この映画はいろんなホラー映画を観てる人はニヤけポイントが結構あるらしい。 僕はホラー映画は全くだけどまあ楽しめた。

ちなみにこの映画を見た後、小説「ラミア虐殺」(飛鳥部勝則)を思い出した。

イミテーションゲーム

現在のコンピューターの基礎をつくったアラン・チューリングの事実に基づく話。 演じるのはベネディクト・カンバーバッチ。「シャーロック」にも出演しているが、ちょっと変わり者の天才を演じるのが上手い。

事実なのでネタバレはあってないようなものだと思うけど、まっさらで観たほうが楽しめるはず。

メカニック

まぁ特に「面白い!」ってこともないけどつまらなくもないかな。

アメリカンサイコ

バットマンを演じているあのクリスチャン・ベールサイコキラーを演じている。

あ、この人みたことあるって思ったら斧で殺されるポール・アレンを演じるジャレット・レト。 「ロード・オブ・ウォー」のニコラス・ケイジ演じるユーリの弟役だったな。

しかしこの映画の結末、明確にはなっていない。 そのためネット上でも色々議論されている。 英語で検索すると日本にはなかった解釈をしていたりなかなかおもしろい。

ワイルドシングス

久しぶりにみたなぁ。マット・ディロン。 ランブル・フィッシュ以来だなあ。この映画は1998年かあ。

ケビン・ベーコンは確かに若いなあ。「告発」はもう一回観ないといけないなあ。

で、本題はこの映画。

うん。細かいことを気にせず流れに任せて観ていくとあちこち振り回されて面白いと思う。

面白いのは「END」が出てから。

映画「ザ・コンサルタント」

そういえば映画館で映画みたよなあと思いつつ記録していなかったので書く。

確か、観たのは2月だ。

主人公は会計士であり、映画内では「アカウンタント」と呼んでいたのに、邦題はなぜか「コンサルタント

なんだろうなあ。まあまあ面白かったって感じかなぁ。 まあ細かい変なところは目をつぶると、よくできた映画ではあるかな。

映画「オールドボーイ」

最近では、ハリウッドで2013年にスパイク・リーによってリメイクされていたされているが、観たのは2003年の韓国映画のほうである。

原作は日本のマンガということだが、映画は原作とはストーリーを変えているとのこと。

で、観てどうだったのか。

総論で言うと、うん、面白かった。 各論で言うと、

  • ちょっとグロい
  • ミド役のカン・ヘジョンがかわいい
  • 多くの人はオチ(動機)が途中でわかっちゃう(それが前提かもだけど)
  • 登場人物が少ないのでストーリーが把握しやすい
  • オチ(方法)はなんでもかんでも○○で済ませちゃうのはちょっと・・・だけど、僕は許容できるタイプ

という感じ。

だけど、なんだろう。 正直、韓国映画をちゃんと観たのは初めてだけど、見せる映画というか勢いがすごい映画で見応えがあってよかった。

次は何の韓国映画を見ようかな。Amazon Prime で見れるので、

かなぁ。